The End of the World

2006年5月13日 読書
ISBN:4591076938 単行本 那須 正幹 ポプラ社 2003/04 ¥1,260

ズッコケ三人組の著者による短編4作品。

表題作は世界規模の核戦争が勃発した日本、両親と一緒に地下シェルターに少年が避難するところから始まります。避難生活の中で両親を失った少年は、シェルターの外に出ることを決心します。そのときこれまで全く通じなかった無線機から少女の声が・・・。

絶対的な絶望と、本当にちっぽけな希望。この物語に救いがあるかどうか、ちょっと私には決められません。

幼稚園の同窓会に集まったメンバーが過去について語ってゆくうちに、ある出来事について思い出していく少しホラーテイストの「約束」は子供は決して天使なんかじゃないよなーという感想を持ちました。

次に都会から引っ越してきた男の子と少年と地元の男の子が、それぞれの宝物を埋める物語「ガラスのライオン」は、子供時代とのどうしようもない溝というか、汚れちまった悲しみというか・・・渋ーいものが残りました。

テーマは大人向け、だけど文章はストレートな子供向けという印象ですね。

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