あらすじです
孝子は寝たきりの祖母さわこのトイレの世話をすることを条件に熱帯魚を買ってもらう。ある日、祖母が少女のような口調で自分のことをコウちゃんと呼びかけてきて・・・。

物語は孝子の生きている現在と、祖母がミッション系の学校に通う女学生だった昭和初めの頃とが交互に語られていきます。

少女時代の祖母が犯してしまった小さな過ち、それが孫の孝子との会話で少しずつほぐれていく様子が本当にさりげなく描かれていきます。その書き方が嫌みがなくていいのです。

梨木さんの本はこれで3冊目ですが、文章が肌になじむ好きな作家さんです。

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