「あなた―妖怪お好きですか」。その男は真顔で尋ねる。これぞ多々良勝五郎大先生。人の迷惑顧みず、怪異求めて六十余州を西東。河童に噛み殺された男、物忌みの村を徘徊する怪人、絶対負けない賭博師、即身仏の神隠し…。センセイの行くところ、およそ信じがたい出来事ばかり待つ。して、その顛末は。


自称・日本にただ一人の妖怪学者こと多々良センセイは友人の伝説蒐集家の沼上君と怪異を求めて日本各地を訪ね歩きます。そしてセンセイは様々な事件に巻き込まれるのもお構いなしに、江戸時代の妖怪本「画図百鬼徒然袋」に描かれた妖怪の謎解きをしていきます(なぜか事件も解決します)。

アマゾンのレビューでは結構酷評されていましたが、私は結構好きです。キャラクターについては確かに京極堂の方が一枚上手でしょう。

でもこの本は単純に絵解きを楽しめばいいんじゃないでしょうか。掛詞や隠喩などなど文系(美術も含む)オタクの私は十分満足できました。

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