先日、バイト先の店長(50代)に何か本を貸してくれと頼まれました。今まで読んだ本はほとんどがノンフィクションものだということだそうで、小説ばかり読んでいる私としては非常に困ってしまいました。

花村萬月あたりにしようかとも思ったのですが、店長に「お前こんな本読んでるのか?」とか言われそうだったので、無難なところで真保祐一さんの「奇跡の人」を持って行きました。

で、かなり大雑把ですが、あらすじです↓
主人公の克美(男)は事故で頭部に重傷を負った。長い間植物状態の末に全ての記憶を失い、新しい人生を生き始める。しかし、周囲の態度から、記憶を失う前の自分について疑問を感じ、彼は過去の自分を求めて一人行動に出る・・・。

数日後、店長から別の本を持ってきてくれと言われました。なんでも「あんな残酷な事を考えるやつは頭がおかしいに決まっている。本当の病気の人が知ったら絶対怒り出すぞ。」だそうです。

読書が好きじゃない人は何度も見てきましたが、この手のタイプは初めてでした。どうすりゃいいのでしょうか?
彩雲国物語とか、京極夏彦「どすこい(仮)」あたりでも持っていこうかと、一瞬考えましたが、今度は星新一の短編を持っていくつもりです。
 
ですが、今日、バイト先の店の棚に私が貸した本が置いてありました。よく見ると本が丸まっています。雑誌とかを寝転がって読むと丸くなるあの感じです。

「これは読んだな」と思い内心にやりとしましたが、店が忙しかったのですっかり忘れてしまいましたが、帰るときに本を持って帰ろうとしたら「まだ、置いておけ」と言われました。
・・・勝った、さすが「奇跡の人」。でも本がかなり傷んでいるのが気になります、初心者め。

コメント

kaj
kaj
2006年9月9日5:38

いきなり「どすこい」は、ツライですよぅ(笑)
せめて、何本か「原型」の方を読んでおかないと、オチに深みが欠けますから(^_^;)

井上雅彦氏のやってるホラー短編アンソロジー辺りも(全編書き下ろし)なので、テーマによっては、お楽しみいただけるかと思います♪

ぽんきち
ぽんきち
2006年9月11日0:45

>kajさん
コメントありがとうございます。

確かに、あれは元ネタあってのものですよね。私も一度は迷った購入もラインナップの凄さで決心したくらいですし。
そして「どすこい」は文庫版やノベルスもありますが、やはりインパクトはハードカバーが一番かと(嫌がらせ度も(笑))。

その後、ダ・ヴィンチを読んだら「どすこい」のデザインをした有名なデザイナーさんの特集があって、「どすこい」誕生の裏話がいろいろ載ってました。
偶然とはいえなんだかうれしかったです。

井上雅彦さんは名前だけは知っていましたが、読んだことがないのでぜひ読んでみます。教えてくださってありがとうございました。