瀧夜叉

2006年10月24日 読書
平安京遷都から百四十余年、東西の雄・平将門と藤原純友は手を結び、朝廷に反旗を翻した。盟約の証に夫婦となった純友の息子九郎と将門の娘夜叉、悲運の役を担う千代童、夜叉の姉・如月尼らは戦乱に巻き込まれ、運命に翻弄される。燃え上がる大地に陰陽師の呪詛の声が響く、妖艶なる伝奇ロマンの傑作。

少しばかり同性愛めいた(いわゆる妖しい空気)が漂うのですが、これも有りです。つまり理由というか、そうなる必然性があれば別に拒絶反応は起こらないのです。
ま、男女の恋愛を扱っていても必然性のない展開に立腹することもあるわけですから、あえて同性愛と差別化する必要ないですな。

相手は自分と同じ男、普通に愛し合うことができるはずはない。故に敵同士になることで強く相手のことだけを想う。そこには当然憎しみや、怒りさえも含まれる。しかし、そのような愛し方もあるのだ・・・と。
いいですねー、結構こういう展開は好きです。

で、読了た感想ですが、キャラクターの人数に対してページ数が少なく、それぞれの人たちに対して深く感情移入ができないままに終わってしまいました。事実上の主人公以外のキャラについてはなんだか、よくわからないなぁというのが正直なところです。
ものすごい吸引力があっただけに惜しかったですね。l

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