神様

2007年1月27日 読書
ある夏の日、主人公の私は同じアパートに住むくまに散歩に誘われる(くまとはもちろん動物の熊です)。冒頭からいきなりこんな展開であるにも関わらず物語は淡々と進み、主人公の私はごく普通に日々を過ごしています。
そのほかにも、主人公は河童の恋愛(というか夜の事)相談を受けて池の底に行ってみたり、上の階に住む人から人魚を預けられたりと普通じゃない体験をたくさんしています。

・・・だけどファンタジーという感じがあまりしないこの物語。
不思議と日常が同時に存在している作風といえば梨木香穂さんの小説があげられます。けれどそれとはまた違う感じがします。
川上さんの小説は別に「そんなこと」は不思議でも何でもないよ、と言ってるような感じ。

そういえば昔読んだ川上さんの本のレビューには、「川上弘子は実際に何か別の世界が見えているのかもしれない」みたいな事が書かれていましたね。

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