主人公ジローがいかにして吸血鬼になったのかが描かれる過去編です。

まずはあらすじ
舞台は1895年の霧の街ロンドン。日本帝国海軍少尉・望月次郎は上官の命により巷を震撼させる連続切り裂き魔事件の調査を命じられる。そして彼の運命は1人の女性と出会ったことで大きく動き出すのだった・・・

爛熟と退廃の香りが漂い始めるロンドン、帝國軍人、男装の麗人、切り裂きジャック、そしてそして種族を超えた運命の人・・・。なんか、おいしいとこどりですよね。

ジローの恋人にして弟コタローの前世の姿でもあるアリスがついに登場します。さらには本編では敵対する女吸血鬼カーサも彼女の友人として出てきます。カーサについても出自のこと、そしてジローの登場によって親友として、あるいはそれ以上に慕うアリスとの関係が変化現れる様子が描かれていて、彼女の人物造詣に深みが出てきてます。

そして、本編ヒロイン・葛城ミミコに関する重要な伏線についても少しだけ明かされていました。本作には答えが全部とはいえないまでもかなり含まれているような気がしますね。

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