狼と香辛料

2007年6月2日 読書
行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい娘で、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑ながらも、ホロと共に旅をすることを了承した。そんな二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んでくる。疑いながらもロレンスはその儲け話に乗るのだが―。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞作。

電撃文庫です。タイムリープ」は何度もしつこく読み返していましたが、新作なんて何年振りでしょうかねぇ。売り文句は中世ヨーロッパを舞台にした経済ファンタジーだそうです。

アマゾンのレビューを見る限り、ぼちぼちよい評価でしたが・・・。正直な話、文章力のまずさに辟易してしまいました。
人物の行動全てに主語を入れているために、非常にテンポが悪いです。その上、二人きりの場面ですら三人称の連発なのでカタカナの多いこと多いこと・・・。本を読むことが拷問に感じたのは久しぶりです。その原因が内容によるものでないケースは、これが初めてかも。
それとヒロインのエセ吉原言葉に少しイラッとしました。

肝心の内容については経済モノのと言うことですが、主人公二人の心の交流に目がいってしまい、経済のやり取りについてはそれほど心躍ることはありませんでした。ただ、話に破綻は無いあたりは評価できるのではないでしょうか。

まぁ、これがデビュー作だということで今後の上達を期待しましょうか。

それにつけても、多くのラノベに物足りなさを感じてしまう自分に対して、年取ったよなぁ・・・と切なくなります。

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