さらば、わが愛 ・覇王別姫
2007年9月3日 映画
『覇王別姫(はおうべっき)』とは、項羽が敵である漢の劉邦に破れ、敗走する途中で、愛妾の虞美人と別れる場面をモチーフにした京劇の演目です。京劇は衣装も音楽も中国の魅力満載で、非常に好看でございます。
続きましてあらすじもどき・・・
中華民国時代から太平洋戦争を経て、文化大革命終結までの激動の時代が舞台。物語の主役は二人の京劇役者の程蝶衣と段小樓。二人は厳しい修行時代に出会い共に支えあいながら、名役者としての名声を得る。
しかし、小樓が元娼婦の菊仙と結婚したとき、彼を愛する蝶衣との運命は狂いはじめる。そして、激動の時代もまた二人を翻弄するのだった・・・。
レスリー・チャン演じる天才女形・蝶衣がすごく色っぽかったです。というかこの作品の魅力は蝶衣という存在によるところが非常に大きい気がします。
蝶衣が天才と呼ばれる理由の一つとして、舞台の上で演じている時に、自分が男であるということを忘れ完全に女性になりきることができるという才能がありました。
また、その最初のきっかけを作ったのは、厳しい訓練を共にし、何かと彼の面倒を見てきた少年時代の小樓でした。
物語のラストでその伏線が見事に浮かび上がってきて、蝶衣の最後の決断に深い説得力を持たせています。
ただ、そこまでの道のりが本当にもう凄まじい・・・。あんな時代じゃなかったら、あそこまで愛情と憎悪が激しく入り混じることもなかったんじゃないでしょうか。
見ている方も「何でここまでされなきゃいかんのよ?」と思うことしばしば。でも実際に起きたことなんですよね。太平洋戦争から文革に至るまでの激動は。
突飛なようでアレですが、最後まで見終わった後に、太宰治の「斜陽」の一節を思い出しました。
「私の胸の虹は、炎の橋です。胸が焼け焦げるほどの想いなのです。
私のこの胸の炎は、あなたが点火したのですから、あなたが消していって下さい。」
続きましてあらすじもどき・・・
中華民国時代から太平洋戦争を経て、文化大革命終結までの激動の時代が舞台。物語の主役は二人の京劇役者の程蝶衣と段小樓。二人は厳しい修行時代に出会い共に支えあいながら、名役者としての名声を得る。
しかし、小樓が元娼婦の菊仙と結婚したとき、彼を愛する蝶衣との運命は狂いはじめる。そして、激動の時代もまた二人を翻弄するのだった・・・。
レスリー・チャン演じる天才女形・蝶衣がすごく色っぽかったです。というかこの作品の魅力は蝶衣という存在によるところが非常に大きい気がします。
蝶衣が天才と呼ばれる理由の一つとして、舞台の上で演じている時に、自分が男であるということを忘れ完全に女性になりきることができるという才能がありました。
また、その最初のきっかけを作ったのは、厳しい訓練を共にし、何かと彼の面倒を見てきた少年時代の小樓でした。
物語のラストでその伏線が見事に浮かび上がってきて、蝶衣の最後の決断に深い説得力を持たせています。
ただ、そこまでの道のりが本当にもう凄まじい・・・。あんな時代じゃなかったら、あそこまで愛情と憎悪が激しく入り混じることもなかったんじゃないでしょうか。
見ている方も「何でここまでされなきゃいかんのよ?」と思うことしばしば。でも実際に起きたことなんですよね。太平洋戦争から文革に至るまでの激動は。
突飛なようでアレですが、最後まで見終わった後に、太宰治の「斜陽」の一節を思い出しました。
「私の胸の虹は、炎の橋です。胸が焼け焦げるほどの想いなのです。
私のこの胸の炎は、あなたが点火したのですから、あなたが消していって下さい。」
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