絢爛豪華な歌劇場「パノラマ座」、そして薄幸のプリマの周辺で次々と起こる惨劇。背後には劇場の地下に潜む仮面の怪人の姿が浮かび上がり・・・。

この作家さんの作風を一言で言うならば、「決して予想は裏切らないが、期待を裏切ることもない(但しあとがきは神)」だと思います。半分くらい読むと真相やら犯人やらは簡単に分かってしまいますが、駄作というほどひどくもないわけです。

あとがきは別なわけですが。
締め切り破る作者を出版社の地下に作られた座敷牢に幽閉し、ペットである、アミメニシキヘビをけしかける担当の話、イナバウアーは伊那のバウアー達(ドイツ語で農民)によって考案されたのだと言って、甥っ子をだます話など、ぶっ飛んだ話が多いです。

どっかのサイトではあとがき作家と銘打たれ、本編はともかくあとがきが楽しみで読んでいるなんて書かれてました。私もおおむね同意見です。

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