「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた―記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。

一ヶ月ほど全く本を読んでいなかったせいか、物凄い勢いで読了してしまいました。

主人公の家政婦(三十手前の未婚の母)が新しく通うことになった家の主は、80分間の出来事しか記憶を保つことが出来ない老数学者こと博士。
物語では博士と家政婦、彼女の息子息子ルートの三人の日々が淡々と描かれています。

本当に淡々としているのですが、最後まで飽きずに読めました。主人公の博士に対する恋愛ではない思慕というか、友愛というか、そんな暖かい気持ちが心地よかったです。

コメント