夫に恋人がいた。離婚をほのめかされた。わたしはいったい、どう、したいんだろう―。夫婦の間に立ちこめる、微妙なざわめき。途方に暮れながらも、自分と向き合い、夫と向き合い、少しずつ前へ進みはじめた、のゆり、33歳の物語。
主人公のゆりは、結婚7年目にして夫の浮気を知ります。ですが、怒ったり泣いたりするでもなく、どうしたらいいんだろう・・・?と、ぼんやり思うだけ。
一方の夫は離婚しようとは言ったものの、大事な事は話さずにだんまりを決め込む。
主人公が本当に、とっぽいというか、ふわふわしてるというか、天然なので進展が本当にゆっくりです。年の近い叔父と二人で温泉旅行に言ったり、大学生とデートしてみたり、旦那の愛人と中華を食べに行ったり(!)するも、「別れたくないけど、どうしたらいいんだろう・・・?」といった調子なので読んでるほうはかなりジリジリ来ました。
終盤で彼女は夫の転勤先の神戸についていくことになり、すこしずつ自分の気持ちを思い定め、結論を出します。ラストの夫とのやりとりは、心がざわざわして、恥ずかしながら少し泣きそうになりました。
決して、楽しいとか幸せとかといった感情ではないのだけれど、不快ともちょっと違うそんな感動がありました。
とはいえ、この夫に対してはぶっ飛ばしてやりたい思うくらい腹が立ちました。
自分だけ好き勝手しておいて、何を今更と言ってるんだと・・・。
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